私は現在、iPhone 13とApple Watch SEを、VoiceOverを使って利用しています。
Apple Watchは長年使用していますが、「このボタンを押すと何の画面が出るのか」「iPhoneの操作とは何が違うのか」など、よく分からないまま使っているところがありました。
周囲の視覚障害者と話してみると、同じようにApple Watchを持っていても、時刻や通知を確認する程度で、基本操作はよく分からないという人がいるのではないかと思いました。
そこで今回は、Apple Watchを触ったことがない視覚障害者にも形をイメージできるように、まず本体の形とボタンの位置を説明します。そのうえで、iPhoneの操作と比べながら、Apple WatchのVoiceOver基本操作をまとめます。
Apple Watchを初めて知る人の予習として、また、すでに持っているものの操作に自信がない人の確認用として、役立てていただければと思います。
1. iPhoneとApple Watchの形
iPhoneの形
ホームボタンがあるiPhoneでは、画面の下の中央に丸いホームボタンがあります。本体の右側面にはサイドボタンがあり、左側面には音量を上げるボタンと下げるボタンがあります。機種によって、左側面の上部には消音モードに切り替えるスイッチ、またはアクションボタンがあります。
私が使っているiPhone 13にはホームボタンがありません。右側面にサイドボタン、左側面に音量ボタンと着信/消音スイッチがあります。
Apple Watchの形
Apple Watchは、角の丸い小さな四角形の本体に、上下からバンドが付いた腕時計です。表面のほとんどが、指で触れて操作する画面になっています。
一般的な向きでは、右側面に2つの操作部分があります。上側には、丸くて回すことも押すこともできるDigital Crown(デジタルクラウン)があります。その下には、細長いサイドボタンがあります。
設定によっては、Digital Crownとサイドボタンが左側に来る向きでも使えます。この記事では、右側にある向きで説明します。
iPhoneには側面のボタンが複数ありますが、Apple Watchでは、まずDigital Crownとサイドボタンの2つを覚えると分かりやすくなります。
2. Apple Watchの2つのボタン
Digital Crown(デジタルクラウン)
- 1回押す:文字盤とアプリ一覧を切り替えます。
- 素早く2回押す:アプリスイッチャーを開きます。
- 長押しする:Siriを起動します。
- 回す:一覧をスクロールしたり、項目を調整したりします。
サイドボタン
- 短く1回押す:コントロールセンターを開きます。
- 素早く2回押す:Apple Payを開きます。
- 長押しする:電源や緊急SOSなどの画面を開きます。
コントロールセンターを開くときは、長押しせず、短く1回だけ押します。
3. Apple Watchの主な画面
文字盤:時刻や日付などを表示する基本画面です。
アプリ一覧:Apple Watchに入っているアプリが並ぶ画面です。
アプリスイッチャー:最近使ったアプリへ切り替える画面です。
コントロールセンター:iPhoneとの接続状況、Wi-Fi、バッテリー、消音モードなどを確認する画面です。
通知センター:届いた通知を確認する画面です。
スマートスタック:天気、予定、タイマーなどのウィジェットが並ぶ画面です。
4. iPhoneとApple Watchの操作を比べる
ホーム画面または文字盤へ戻る
iPhone 13:画面下端から1本指を上に滑らせ、最初の振動で離します。
ホームボタンのあるiPhone(iPhone SEなど):ホームボタンを1回押します。
Apple Watch:Digital Crownを押します。アプリ一覧になった場合は、少し間を空けてもう一度押すと文字盤に戻ります。
アプリスイッチャーを開く
iPhone 13:画面下端から1本指を上に滑らせ、2回目の振動で離します。
Apple Watch:Digital Crownを素早く2回押します。
開いているアプリを直接切り替える
iPhone:4本指で右または左にスワイプすると、開いているアプリを順に切り替えられます。
Apple Watch:同じように直接切り替える指のジェスチャはありません。Digital Crownを素早く2回押してアプリスイッチャーを開き、アプリを選びます。
Apple Watchの2本指の左右スワイプは、現在の画面内でページを切り替える操作です。iPhoneの4本指スワイプのように、アプリを切り替える操作ではありません。
コントロールセンターを開く
iPhone:画面上端から1本指をゆっくり下へ滑らせ、1回目の振動、または2回目の音で離します。
Apple Watch:サイドボタンを短く1回押します。
通知センターを開く
iPhone 13:画面上端から1本指をゆっくり下へ滑らせます。1回目の振動では離さず、画面中央付近の2回目の振動で離します。音で判断する場合は、3回目の音で離します。
Apple Watch:文字盤を表示して、2本指で下にスワイプします。
コントロールセンターや通知センターを閉じる
iPhone 13:画面下端から1本指を上に滑らせ、最初の振動で離します。
ホームボタンのあるiPhone:ホームボタンを1回押します。
Apple Watch:Digital Crownを1回押します。
5. Apple WatchのVoiceOver基本操作
- 1本指で右にスワイプ:次の項目へ移動します。
- 1本指で左にスワイプ:前の項目へ移動します。
- 1本指でダブルタップ:選択している項目を実行します。
- 画面を1本指でなぞる:指の下にある項目を読み上げます。
- 2本指でタップ:読み上げを一時停止、または再開します。
- 2本指で上下左右にスワイプ:現在の画面内で、ページや表示を切り替えます。アプリの切り替えではありません。
- 2本指を画面上で回す:ローターの項目を切り替えます。
- 1本指で上下にスワイプ:ローターで選んだ操作を実行します。
- Digital Crownを回す:一覧をスクロールしたり、項目を順に確認したりします。
6. アプリスイッチャーでアプリを切り替える
- Digital Crownを素早く2回押します。
- 1本指で左右にスワイプするか、Digital Crownをゆっくり回して、最近使ったアプリの名前を確認します。
- 開きたいアプリで1本指のダブルタップをします。
アプリスイッチャーには、主に最近使ったアプリが表示されます。すべてが現在動作中という意味ではありません。マップの経路案内やワークアウトなど、現在進行中のセッションがあるアプリは上の方に表示されることがあります。
7. アプリスイッチャーからアプリを削除する(アプリを閉じる)
- Digital Crownを素早く2回押して、アプリスイッチャーを開きます。
- 1本指で左右にスワイプするか、Digital Crownを回して、閉じたいアプリへ移動します。
- 1本指で上または下にスワイプして、「削除」を選びます。
- 1本指でダブルタップします。
ここでは、一般に「アプリを閉じる」と呼ばれている操作として説明しています。Apple Watchでは、iPhoneのような3本指の上スワイプは使いません。「削除」は、そのアプリをアプリスイッチャーから取り除く操作で、Apple Watchからアプリをアンインストールする操作ではありません。
8. よく分からない画面になったとき
- Digital Crownを1回押します。
- アプリ一覧が開いた場合は、少し間を空けます。
- もう一度Digital Crownを1回押すと、文字盤に戻ります。
Digital Crownを素早く2回押すとアプリスイッチャーが開くため、文字盤へ戻りたいときは、普通の速さで1回ずつ押します。
9. どの画面かを操作から判断する
- Digital Crownを1回押して出た画面:アプリ一覧
- Digital Crownを素早く2回押して出た画面:アプリスイッチャー
- サイドボタンを短く1回押して出た画面:コントロールセンター
- 文字盤で2本指を上にスワイプして出た画面:スマートスタック
- 文字盤で2本指を下にスワイプして出た画面:通知センター
10. 基本操作の練習
- Digital Crownを1回押して、アプリ一覧を開きます。
- 少し間を空けてもう一度押し、文字盤に戻ります。
- サイドボタンを短く1回押し、コントロールセンターを開きます。
- Digital Crownを1回押して、文字盤に戻ります。
- Digital Crownを素早く2回押し、アプリスイッチャーを開きます。
- 1本指で左右にスワイプするか、Digital Crownを回してアプリ名を確認します。
- 開きたいアプリで1本指のダブルタップをします。
- 操作が分からなくなったら、Digital Crownを普通の速さで1回ずつ押して文字盤へ戻ります。
11. 最後に
Apple Watchの操作で、まず覚えておきたいのは次の3つです。
- Digital Crownを1回押す:文字盤とアプリ一覧を切り替える
- Digital Crownを素早く2回押す:アプリスイッチャーを開く
- サイドボタンを短く1回押す:コントロールセンターを開く
そして、よく分からない画面になったときは、Digital Crownを普通の速さで1回押し、必要なら少し間を空けてもう一度押すと、文字盤へ戻れます。
私自身、長年Apple Watchを使っていても、iPhoneとの違いを意識して整理することで、操作がかなり分かりやすくなりました。この記事が、Apple Watchを初めて触る人や、持っているけれど十分に使えていないと感じている人の確認に役立てばうれしく思います。
映画館でApple Watchを使うときのシアターモードやスクリーンカーテン、VoiceOverの音については、内容が異なるため、別の記事で紹介したいと思います。

コメント