先月、2月16日(水)
視覚障害者向け歩行支援アプリ「Microsoft Soundscape」の日本語版の提供が開始されました。
使い方の流れ
ナビを使う前準備として、
学校や職場などよく使う場所を目的地に設定する必要があります。
登録方法は2種類です。
アプリを立ち上げて、「近くの場所」または、「現在地」の項目から登録ができます。
「近くの場所」を開くと色々なジャンルから選ぶこともできます。
(以下、6種類が表示されます。)
「すべての場所」
「公共交通機関」
「フード&ドリンク」
「施設・場所の種類」
「コンビニ、スーパー、食料品店」
「銀行、ATM」
上記の場所の中からすでに用意されたものを選ぶか、実際にその場所へ行き、そのポイントを「現在地」として登録することができます。
普段つかう目的地を登録することを「マーカー」に登録といいます。
それでは、実際にアプリを使って目的地まで歩く時の流れをいかに記します。
ナビの手順は、大きく以下の3つです。
1.今回で書ける目的地を設定するために「マーカー及びルートの検索」ボタンを押す。
2.「マーカー」(距離準・名前順)などで表示されていますので、目的地を選び実行します。
3.「音声ビーコン」を実行します。
※ナビが開始されますが、3D対応のヘッドフォンを使わない場合は、音声ミュートのボタンを押して、目的地から聞こえる音声を消音にします。
上記の手順を行い、目的地に向かって歩いていると
「道路を南西に」向かっているなど、方角の音声案内があります。
また、周囲の景色が見えないと目的地を行きすぎたり、今、どのあたりかわからなくなることがあり、とても不安なものですが、目的地を設定していることで、目的地までの距離の音声案内もあり、安心して歩けます。
点字ブロックに沿って歩きながら、
「ビーコン(設定した目的地)まで200メートル」などと案内があります。
歩き続けるとその距離が「100メートル」などと音声案内がありますので、安心して歩けます。
設定した目的地に到着すると音声で案内があるので、行き過ぎる心配もありません。
そのほか、歩いている周囲のお店や施設の名前を読み上げてくれるので、周囲の情報が入り、とても便利です。
今回紹介しています「Soundscape」のような視覚障害者向けのアプリは、いくつかありますが、代表的なものは、
「BlindSquare(ブラインドスクエア)」です。
「BlindSquare」は、iPhone用のiOSアプリ約5千円の優良アプリです。
視覚障害者は、iPhoneの基本的なジェスチャーの習得ができないまま、iPhoneを利用しているケースも多々あります。
そのような方の場合、iPhoneのAI(Siri)に○○さんへ電話をかけて」など、声でスマートフォンに話しかけて利用している状況ですので、
基本的なジェスチャー(基本操作)ができないことから、使いこなせないという不安もあり、「使ったら便利そうな優良アプリ」を紹介するのが、難しいと感じています。
今回、紹介しています「Soundscape」は無料アプリですので、とりあえずiPhoneに入れてみて、一緒に操作練習もできるので、周囲のiPhoneユーザーにお勧めできるのでうれしいです!
「Soundscape」の大きな特徴として、
3Dヘッドフォンと使うことで目的の方向から音が聞こえるようになります。
目的地が右ににあれば、右から「ちり~ん、ちり~ん」と音がするので、そちらに顔を向けるとその音が正面から聞こえるようになり、はっきりした高い音が誘導してくれます。
周囲のお店や施設、道路などの情報も、その方角から音が聞こえることで方角を確認できるなどの機能があります。
歩いていて、左側にラーメン屋さんがあれば、「ラーメン○○」という音声が左から聞こえてきます。
基本的に視覚障害者用のナビアプリは、歩く方向に向けて、方角を確認しながら利用したり、胸ポケットに入れて、使用するものになっていますが、
3Dヘッドフォンのもの
ソニーの新型ワイヤレスイヤホン「LinkBuds」など対象商品を利用することで、スマートフォンはバックなどに直したまま利用できる優れものになっています。
今回は、視覚障害者が白杖を使って単独歩行を行うのに便利なところを紹介しましたが、
普段には単独歩行をしない方、ガイドヘルパーさんや家族と出かける方にもおすすめします。
ヘルパーさんや家族のお迎えを待つときなどにこのアプリを使って近くにどんなお店があるかなど、情報収集にとても便利です!
新たな発見があって、「そんなお店があったなんて知らなかった?!」と驚くこと間違えなしです。
興味を持った方は、ぜひインストールして使ってみてください。
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