自己紹介
このブログにご訪問いただきありがとうございます。
サイトを運営しています石坂啓(あきら)です。
中学のころ、視覚障害者になり、約30年経ちます。
最初の10年は、「リハビリの10年」でした。
次の10年は、「自立の10年」。
その後の10年は、「視覚障害と福祉を学んだ10年」でした。
視覚障害とは、何なのか、視覚障害者を支える福祉の実情を知ることができました。
目が見えなくなった当初、「今まで当たり前にできていたことができなくなり、「何もできなくなった」という無力感で、日々過ごしていたのをはっきりと覚えています。
当初困ったことは、以下のようなことでした。
●大好きだったテレビゲームができなくなった。
●テレビの漫画など見えないので、見てもわからなくなった。
最初のころは、好きなテレビ番組は録画しておいて、家族にわからない場面の度に「今、どんなふうになってるの?」と聞いていました。
●学校で友達とあいさつして、誰と会っているのかわからずにコミュニケーションとれなくなる。
●家から、一人で出かけられなくなる。
●漫画本が読めなくなる
※文字だけの本は、読めない中学生でした(笑)
長い入院生活を過ごし、高校は盲学校へ行くことになりました。
初めの10年(学びの10年)は、リハビリの10年だともいえるような学生生活を過ごしたと思います。
視覚障害は、「読み書き」と「移動」の2つが大きな社会的な壁になるといわれています。
その「読み書き」できなくなったことに対して、点字を学び習得し、「移動」
できなくなったことに対して、歩行訓練を受けることで、目が見えなくなって、何もできなくなったわけではないことを経験的に知ることができたことと、同じ環境(同じ資格障害者)の先輩や友達と本当に楽しく毎日を過ごすことで、自然と「障害の需要」というものができたのだと思っています。
盲学校へ入学
●歩行訓練を受けて、一人で通学できるようになる
●点字を学び、文字の読み書きができるようになる
●柔道部に入り、体を動かすようになる
※盲学校での学生生活は、勉学よりも柔道中心に過ごしました。
●卒業2か月前に視覚障害者柔道のアジア大会に出場し、3位になる。
●卒業時に鍼灸・マッサージの国家資格に合格
●卒業後、治療院に勤務
20代の自立の10年
●結婚して自営業(鍼灸・マッサージ)開始
奥さんも視覚障害者(全盲)のために身内には、とても心配されました。
●働いて、自分たちで生活を始める
●周囲の方々、ご近所さんや治療院へ通ってくださった方たちに支えられ、充実した10年を過ごす。
●パソコン操作を覚えて、できることが増える。
保険の請求の書類作り
普通文字の印刷
メール・インターネットのウェブ検索を覚える
点字図書館の点字データをパソコンやPDAなどで読書するようになる。
上記のパソコン操作を覚えるまでは、点字を読める盲学校の先輩などへは手紙を書いたりできていましたが、一般の目が見える人とのやりとりの手段がありませんでしたので、一気に世界が広がりました。
福祉の10年
●3療(鍼・灸・マッサージ)の仕事から、点字図書館に転職。
●視覚障害者になり、私の知識(読書)を支えていた、点字の本、音訳(朗読)図書は、面識もない多くのボランティアの方々の善意によって支えられていたことを知る。
●事務職になりマイクロソフトのワードやエクセルの学習を始める。
●iPhoneやandroidスマートフォンで電子書籍を購入し、ダウンした直後に本の内容を画面読み上げ機能で知ることができるようになる。
上記に書いたように目が見えなくなった当初は、家から一人で出かけられなくなったり、目の前のものがわからないので、何もできなくなった無力感がとても強かったように思います。
「自分に何ができて、何ができなくなったのか」、そんなことがわからずにいました。
それが、今では「この部分は努力するとできるようになる部分、この部分はがんばってもできないので、どなたかにお願いする」などの線引きもできるようになっていますので、「できないこと」に集中しなくなり、気持ちも楽になりました。
また、この数年、ITの進歩は、ものすごいものがあり、私たち視覚障害者の生活の質がとても上がったことを実感しています。
ITの進歩と社会の変化
●アマゾンなどのインターネットショッピングの利用ができるようになった。
●手元にあるものの文字の読み取りができるようになった(OCRアプリ)
●バスの時刻表の確認がスマホで楽にできるようになる。
●電子書籍(kindle)などを購入することで、すぐにほんの内容を知ることができるようになった。
●視覚障害者ようの歩行支援アプリが便利になった。
その他、etc…
点字図書館から転職(2022年2月~)
●点字図書館から、
「児童発達支援・放課後等デイサービス ~こころめ~ 熊本市 視覚障がい・発達障がい・学習障がい」へ
今まで得た情報や経験を同じような境遇の子供たちの支援に役立てたいと思っています。
少し長くなりましたが、略歴を書きました。
このブログを通して、読者のみなさんの役に立てる情報を発信できれば幸いです。